優秀な人が多いのも困りもの
なんとか2日連続で更新する気になりました。
今日は「そんなこともあるのか~」みたいなニュースをピックアップしました。
それではどうぞ。
受賞選手が多すぎた!賞金足りず 銀メダルは1万元 銅メダルは2万元の賞金減らされる
記者:赤土の球場で力を込めてバットを振り得点を取るために懸命に練習してきた選手たち。
球員紅土場上,奮力練習,用力揮舞球棒要得分。
ボートの選手たちも力いっぱい体を揺らしながらオールを漕ぎ、颯爽と水面を進んでいます。
划船選手賣力搖動划槳,快速在水面奔馳。
これらの選手が強烈な日差しの下練習してきたのは、全中運で好成績を残すためです。
※全中運とは、全国中等学校運動会の略で、台湾における中学・高校のスポーツ全国大会です。日本で言うインターハイと中体連の全国大会が一緒になった感じ
這些選手烈日下練習,就是為了在全中運得獎。
※ちょっと豆知識
台湾では、小学校を國小(國民小学の略)、中学校を國中(國民中学の略)、高校を高中(高級中学の略)と呼びます。
ちなみに中国は、小学、初中(初等中学の略)、高中(高等中学の略)
神様は努力した人を見捨てません。南投県は33個の金、20個の銀、23の銅メダルを獲得、金メダルは史上最高の獲得数、全国でも第6位の成績を収めました。
皇天不負苦心人,南投縣獲得33金20銀23銅,金牌數創新高,排名全國第6。
※タメになる表現
皇天不負苦心人:中国語のことわざで、日本語のことわざに意訳すると「天は自ら助くる者を助く」だそうです。
しかし南投県では現在新たな規則を審議しており、それが選手やコーチらをうんざりさせているのです。南投県の議員により明るみになったのは、その規則とは決められている報奨金の額を減らすというものでした。金メダルは20万元で変わらりませんが、銀メダルと銅メダルについて1万から2万元の減額、さらにはコーチへの報奨金は初め、選手が獲得した報奨金の75%の金額と定めらえていましたが、それも50%へと減額する内容とのこと。
不過近期有條新法規審議,讓運動員跟教練非常無奈,議員亮出南投縣府要調降比賽金額,金牌20萬維持不變,但是銀牌跟銅牌調降1到2萬不等,另外選手教練獎金則是從,百分之75調降為百分之50。
※タメになる表現
逆接接続詞の【但是、可是、不過】ですが、左から順に語調が強いので逆接のギャップが強い時には【但是】、弱い時には【不過】、どちらでもない時は【可是】を使ってみてください。
陳宜君南投県議会議員:残念なのは、選手たちへの説明会等を開かず、彼らの意見を全く聞いていないことです。
南投議員陳宜君:「但是比較可惜是,並沒有找他們(運動員)來開會,所以沒有聽到他們的意見。」
※タメになる表現
並~:否定形の文の前につけることで強調することが出来ます
(例)他並不是反對你:彼は決してあなたに反対しているわけではない
我並沒有吃冰箱裡的蛋糕:私は冷蔵庫の中のケーキは食べてない!
記者:さらに予算の見直しをせず、選手やコーチの賞金額にメスを入れ減らすことは南投県内スポーツ界への助けにならないと痛烈に批判。
議員痛批經費不變,但是得獎人數多,就拿選手跟教練獎金額度開刀調降,對縣內運動沒有幫助。
※タメになる表現
開刀:メスを入れる、(転じて)手術する
(例)明天我爸要開刀切除癌症:明日、私の父はがんの摘出手術をします。
南投県のあるコーチ:コーチと選手の報奨金を減らすということは、基礎年代を指導する我々指導者にどのように努力させるつもりなのかと感じます。
南投教練:「減少教練獎金跟選手獎金,我覺得這樣要怎麼讓、我們基層的教練努力這個區塊。」
※タメになる表現
怎麽讓~(名詞)+…(動詞):どうして~(名詞)に…(動詞)させることができようか?
(例)他身體虛弱 怎麽讓他走這麽遠的路:彼は体が弱いのにどうしてこんな長い距離を歩かせることができようか
記者:更にこのコーチから大会前にも特に補助金のようなものはなかったし、大会後もこのように報奨金をカットされる。本当に県に対して失望しているとのことでした。
教練也表示賽前沒有補助,事後獎金還要被砍低,真的對縣府太失望。
陸正威南投県教育処長:毎年、選手がメダルを獲得した際には、予算額以上の金額を支出し、それが学校給食等の支払いに影響しています。ですので今年は全体的な財政状況に応じ、それを受け入れたいと思います。
南投縣府教育處長陸正威:「每年在選手獲獎的時候,我們往往會透支影響,到學生的營養午餐等等的開支,那所以今年就配合整個的財政調整。」
※勉強になった新単語
透支:予算超過金、支出が収入を上回る
開支:支出、支払い
県によると、この新たな規則は今のところ審議中。今年は過去最多の獲得メダル数で、予算はすでにオーバーしており、しかもコーチへの報奨金総額は台湾の中で最も多いということで、考慮の末減額を検討したものの、しかしまだ審議中ということで結果は何も決まっていません。様々な意見を汲み取り、可能な限り選手やコーチの利益を守ってもらいたいものです。
縣府回應目前新法規還在審議,因為今年得獎數新高,經費透支,而教練獎金是全台最高的,考量後調降,但是一切都還在審議中,結果還沒確定,會聽取建議,盡力維護選手教練權益。
ニュースタイトルだけ見て、ただ単に南投の中高生がメダル取りすぎて出すお金がないよー!っていうニュースかと思いました。
毎年この報奨金の予算が不足して、他の予算にも影響出ちゃってるから、もういっそのこと今規則で決まっている報奨金の額を改定して減らしましょう!っていう内容のニュースでした。
金の切れ目が縁の切れ目。
南投県の優秀な選手や指導者は他の市や県に移っちゃうかもしれませんね。
どこかの国の技術者のお話みたいですね。
次回も気になるニュースお届けします。